「神山プロジェクト」創造的過疎から考える地方創生

levin2020
2018年9月27日

宍倉 惠
2016年12月2日
≪11月19日~21日 徳島遠征のまとめ・感想≫
遠征お疲れ様です。�いよいよ最終回間近ですね。
最後までぎりぎり投稿ですみません…。
講座のまとめと感想シェアします。
補足や感想お願いしますm(_ _)m
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー�【19日(土)創造的過疎とは?~サテライトオフィス誘致で成功する神山町を訪問しよう~】�神山町 グリーンバレー 大南信也さま
◎「神山プロジェクト」創造的過疎から考える地方創生
>創造的過疎とは?
農林業のみに頼らない、多様な働き方のできる持続可能な地域づくり
・数<内容
・外部から人材誘致
・人口構成の健全化
・ビジネスの場
※現状を受け入れた上で地域づくりを。
>地域課題
雇用がない
→若者のUターン、移住者、後継人材の受入・育成困難
>神山プロジェクト
①サテライトオフィス
働く場所を選ばない、IT・映像・デザインなどの企業
→新たな雇用も発生
②ワークインレジデンス
町の将来に必要な働き手や企業の誘致
→中山間の商店街モデルの誕生
③神山塾
後継人材の育成
→6期77人中50%が移住。
>人口動態
2010年〜現在:転入数58世帯105名の平均年齢30歳。
転入数が転出数上回る。
>グリーンバレーの軌跡
90年代 海外交流
1998年 ロードアドプト 道路掃除を民間で
2004年 NPO法人グリーンバレー設立
※ポイント
・複数の人間が同じ成功体験すると良い!
・アイデアキラー:過去の失敗を例に挙げて新しいアイデアを破壊する人→時代の歯車を回すチャンスと捉え、「やってみたらええんちゃう?」精神であれ。できない理由よりできる方法を。とにかく始めろ!
・10〜20年後見据え、現在どうするかを考える。
・「官」は「民」が動きやすいような仕組みづくりをすべき
>神山アートインレジデンス
芸術家を招待し、作品づくりの場に。
・ソフトからハードへ
・預ける図書館〜時間軸を長くとる
手法 :観光客<アーティスト
資金が潤沢でない&専門家がいない=作品ではなく、人に焦点!
→アーティストの満足度を上げ、神山町の持つ「場の価値」を高める!
→自主滞在希望アーティストが出てくる→宿泊・アトリエ等サービスを有償提供し、ビジネス展開
・情報発信のためウェブサイト『イン 神山』→移住需要の顕在化
・受け入れ側が「働き手」「起業家」を逆指名!職種を特定することで、町のデザインが可能に。
→商店街再生、新たなひとの流れや循環の創出
>サテライトオフィスはヒトノミクス(ひとの相互交流)によって生まれた!
・Sansan:プログラマー、エンジニア、オンライン営業
・プラットイーズ :TV番組情報を放送局に配信。古民家、蔵、土地でえんがわオフィス。
>神山塾で人材育成
◎まとめ
>地域内経済循環による地方創生モデル(参考写真1参照)
◎従来型から地方創生型に転換を!
入り口は手が届くことから→新たな人の流れ→サービス産業→本丸の農業へ!
つまり…サービス→農業→景観→観光→サービス…という循環+都市圏住民、インバウンド など、相互に関わり合い、地域内経済循環が成り立つ。
(従来型:サービス産業・雇用は都市圏側にある)
>神山町の地域再生の歩み(参考写真2参照)
>創造的過疎における神山町の年少人口モデル
子どもの割合が増えていく。
現在:人口5300人、高齢化率49.5%
2060年の人口目標:3,200人、1学年20人の子ども
>神山町地方創生総合戦略
『人が移り住んでくる、帰ってくる、あるいは留まることを選択する背景には、その地域に「可能性が感じられる」なんらかの状況が存在』
・会議のメンバー ワーキンググループ:アイデアを他人事でなく、自分ごととして実行できる人。たちがアイデアを出す。コアチームは認証機関。
>「まちを将来世代につなぐプロジェクト」(参考写真3参照)
【20日(日)里海循環を考える~「森は海の恋人」そのメカニズムとは?~】�気仙沼畠山重篤さま
◎天災から地域を見直す
津波のイメージが昔のままである。
有事の際に、環境整備の大切さがわかる。先人に学ぶ。
・袋井市 江戸時代の知恵、命山
・岩手県 防潮堤 陸に波を引き込んで力弱まったところに、高さ15mの防潮堤+松林 予算考慮し最大公約数。
◎気仙沼の変遷
震災で全てを失った。海に油が流れ、火がつき、食物連鎖が止まった。「再生は10年は無理だろう。」と学者に言われる。「プランクトンが育たない海になってしまったのでは?」
3.11〜お盆
瓦礫撤去。油を食べるバクテリアのお陰で水が澄んできた。
盆過ぎ〜
海底が撹拌される→泥っぽい色になる(肥料分)→沈下して、透明な海+海底に肥料分、背景の山の環境もしっかりしている→光合成してプランクトン大量発生
森海連関学が始まり、調査が入る。「牡蠣が食べきれないくらいのプランクトンがいる」「森は海の恋人ってのは真理だ!」
→良い山からの地下水(川)があれば、海は復活できるという証明。森は海の恋人活動が震災後の復活に貢献している。
※海だけではダメ!
>牡蠣養殖
宮城は世界No.1、牡蠣のタネ(子ども)採れる。仮設住宅時期に、牡蠣向きの仕事を地域の人に担ってもらう。
◎里海循環メカニズム
書籍『鉄は魔法使い』
植物が育つには、鉄が必要。鉄がないと養分吸収できない。
海は貧血だ!〜チッソ・リン酸はたくさんあるがプランクトン少ない。
腐葉土に、(酸化しないまま海まで流れる)フルボ酸鉄含まれるので、山の環境が大事。
※ダムで養分がせき止められてしまっている。→どうやって海まで流すか。
>森〜海をデザイン
物事を考える時の基準
プランクトンが食物連鎖の底辺=大量にいないと海の生物が生きられない。
時間がかかるが、腰を据えて、自分達で考え、自分たちで取り組むこと。
>森は海の恋人
=The forest is longing for the sea
>気仙沼における、森と海への昔からの意識
山が見えるところで海水をくみ、山の神社でお供えする。その塩で御神体を清める。
>すぐにできる水質検査
石の下にいる水生昆虫が、上流と同じ虫がいるか。
【19日(土)〜21日(月)海陽国を創ろう!~徳島県海陽町にて資源視察&活用ワークショップ~、漁業体験~大敷網漁法~】�アースカラー 高畑さま、早川さま、坂東さまはじめ海陽町役場の皆様
[19日 海陽町役場 坂東さま]
>人口減少が著しく、このままでは海陽町が消滅してしまう!
→減少を緩やかに。
安心して暮らせるまちづくりを。
労働面…
①現産業の存続=水産業
★安心して働ける場を&誇りを持てる仕事を。
②新たな企業の誘致
★新たな働き方(場所)の提供&子どもたちに知ってもらう
>取り組み(参考写真4参照)
①現産業について
鞆浦漁協 加工場の新設
目的:地元地域に愛される魚介類を提供する!
手段:未利用魚や値のつかない魚を使用することで、漁業従事者の所得向上を目指す!
②新たな産業について
海陽町サテライトオフィス誘致事業
・行政主導型〜企業と地域のパイプ役
・IT企業だけでなく、さまざまな企業を〜1次産業の発展無くしては海陽町の発展はない。
・波及型サテライトオフィス〜先進地のサポートを受けつつ海陽町スタイル(独自性・先駆性・時間短縮等)を確立させる。
◎漁業従事者の所得向上と、新たな働き方の提供で、安心して暮らせる海陽町へ!
[20日 プロジェクト具体事例紹介]
◎海陽町での仕事
>課題
・地域おこし協力隊の方針、3年後を考えて。
・アースカラーの視点×海陽町資源
>取り組み
・地域おこし協力隊募集ウェブサイト作成
・公設の施設をどう活用するか。
・伴走することでキャリア形成
※人材教育重視→法人立ち上げ
人の流出をくい止める。
>移住して感じること
・アクセスの悪さ
・生活面では困ることない
・住民の危機感のなさ
・素材が良い
◎質疑応答
>計画→誰がやるかが明らかでない。当事者が作っているわけではない。観光客<交流人口。外からの刺激。
>魅力的な仕事をつくる。受け入れ土台づくり。人手不足の人員を補う、ではだめ。どんな人が欲しいのかの整理。
>教育分野に取り組む意義、町に育ててもらったという意識=街を救いたい。出ても戻ってくる。
>サーファー層 人材が集積されてるなら活かさない手はないのでは?→文化的レベルまで、町のことを考える、など、、
[21日 ワークショップ](写真参照)
学んだことを踏まえて、海陽町の地域デザインを、ワークショップ形式で。
役場の方×受講生で。
→どのグループも「人材育成」に注目。
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【感想】
神山は新しいものを次々取り入れることへの抵抗感のなさがすごいと思いました。もはや、移住者を逆指名できるほどになっていることに、驚きです。なかでも商店街再生はすごく面白いなーと思いました。職人が揃った商店街、素晴らしいですね。本当に暮らしに必要なお店が揃うと良いなぁと思いました。
いきなり第1次産業に着手ではなく、入り口は手の届くところから、と取り組むのも、確かに、合理的だなぁと思いました。すぐに結果を追いがちですが、少しずつ、根本的な問題に向き合う土台を作っていく。ただ、しっかり何十年後かの町の姿の目標への認識を共有しておかないと、方向性を間違えてしまう可能性があるのだろうと思いました。
ただ、近年に入っての取り組みが、スピーディで、革新的すぎるように感じましたが、地域の人はついていけるのでしょうか?普段行ってるという、神山町地方創生総合戦略会議のようすも、興味がわきました。
畠山先生の気仙沼も、海陽町も、地元の人は古くから森と海の繋がりを知っていて、感謝して、しごとをして、食べ物をいただいていたのですね。日常では忘れがちな、自然からいただいている、という感覚、大切にすべきだと思います。
海陽町では、どこの地域でも抱えているであろう悩みを持ちつつも、これからの未来を考えて企業と繋がりをつくり、新しいことを取り入れ、課題に取り組む姿が、素敵だなぁと思いました。僻地に住もうという人は、便利さは求めてないと思うので、アクセスが悪くても大丈夫、だと思います!その地域だからこその魅力があるはずですよね。豊かな資源を資本に、持続可能な地域づくりが実現すると良いなぁと思います。

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