飛騨古川の街並み
2016年9月25日 ·
飛騨古川にエコツア-の勉強に行った。ここには古くからの町並みや里山風景が残っている。駅から徒歩10分くらいの大関屋旅館に宿泊し、翌日朝早く起きて近所を散歩した。
すぐそばに「三寺めぐり朝市」という地元の朝取り野菜の直売所があり、朝早くから楽しめた。キュウリは1本10円で安い。その境内には大きな銀杏の木があった。
そのそばには瀬戸川という石造りの用水路があり、目の前だけでも100匹以上の大きな鯉が泳いでいた。ゴミを用水路に捨てないように鯉を泳がせたという。冬場は用水路に雪を下すので、鯉は小学校の庭の池に移される。瀬戸川に沿って立ち並ぶ白壁の土蔵街を歩いた。ここは風情があり散歩するにはとてもいい。地元の人は長柄杓でアサガオに水をやったりしていた。
町中には趣のある酒造場があり、正面に杉の酒箒(さかぼうき)が吊るされていた。酒の神を祀る神社の神木が杉の木だったため、新酒を出すときに、杉の枝を束ねて吊ったのがはじまりである。酒造場は米と水が美味しいところにある。
集団登校している学生たちに出会った。すべての児童が黄色い帽子と名札をつけていた。都会では名札をつけて歩かなくなった。お寺の門はとても立派だ。昔、飛騨はお米がとれないので、男たちは京都で大工仕事をして税金を払った。京都で寺社建築の技法を学んだ彼らは、故郷で立派な建物を建てた。若い女性は野麦峠を越えて製糸業の盛んな信州に出稼ぎに行った。最近は飛騨牛などの高級ブランドがあるが、地元の人は米と野菜の漬物を食べており、牛肉はあまり食べないのだという。この街にはどこにでもあるファミリ-レストランやコンビニがない。外食の習慣がないので、外食産業が根付かないようだ。おかげで独自の景観が守られている。