便利さと引き換えに生きる力を失っていく 

levin2020
2018年9月26日

宍倉 惠
2016年6月7日
《6月4日(土) 講座のまとめ・感想 農山漁村で稼ぎを創ろう!① 求められる戦略思考と情緒思考》
講座のまとめと感想を共有致します。
皆さんも是非ご感想をお願いします!
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都会の戦略思考×農山村の情緒思考=価値観・違いを理解したハイブリッド人材
◎戦略思考
在りたい状態のイメージ→現在の状態から到達するため思考し計画する。
仮説構築能力×論理思考能力でゴールを設定。
①考える対象の整理
-イシューの分解 フレームワーク
-MECE 漏れなくダブりなく
-5W1Hで確認
②意見・ゴールの仮説
-誰もがパラダイムをもつ
-直観→ロジカルに説明
③仮説が正当である根拠を説明する
-演繹的推論
-帰納的推論
④意見・論拠の構造化
-ひとに伝えるために
-ピラミッドストラクチャー
Why so? So What? で確認
◎日本の情緒
自然は本能的に順応し、祈り、愛する対象であった。寺田寅彦氏は人と人、人と自然の間に情があるという。
日(ひ)の本(もと)の国、日本。太陽信仰の国である。挨拶に垣間見られる。
「こんにちは、お元気ですか」
「はい、元気です」
「さようなら、ごきげんよう」
今日様=たいようのこと。
「太陽の力により生かされている、太陽の分身とも言えるあなた、太陽とともに、生きていますか」
「はい、太陽とともに生きていますよ」
「それならば、ご気分よろしいでしょう」
日本人の暮らしは太陽とともにあり、畏敬の念を抱いていた。
空気を読む、ことは日本独特である。はっきりと言葉にしない暗黙の了解なるものが存在している。言葉や文書にによる取り決めを好まない傾向があり、草刈など行為によるコミュニケーションも存在する。善悪は厳密にはない、はっきりとはわからないことを良しとする世界観。目的を明確にせずとも気付いたら結果が出た、高みに到達している、という物事へ取り組むときの心持ち。
一方論理思考では、不確実なものは想定しないため、情緒は排除される。行き過ぎた現代…マクドナルド化する社会では、無機質で代替可能な提供者と消費者が大量生産される社会が形成される。
※とにかくポジティブ、何とかなるさ、といったポップ心理学的なものは現実と向き合ってない面があり、注意。日本の情緒とは分けて考えるべき。
◎農山漁村で稼ぎをつくる
都市ビジネス×日本的企業×ソーシャルビジネス=日本版ソーシャルビジネスをつくろう。
※本来ビジネスは全て社会のためになること、であるはずだが…。
日本的企業の特徴は、価値観・家訓が受け継がれていること、トップが現場の叩き上げであり共感性が高いこと、恥ずかしくない商品を作り上げることに重きをおくなど。穢れを払い自然と一体化し無我の境地へ行くことが日本人の道へとつながる。
商品を作るのに必要なものは、良く働く頭と器用な手と第1級の道具…この道具の程度をどこまでとするか、である。発展しすぎた技術の進歩で人はいらなくなってゆく。壊れたら直せる、など、人が扱える・使いこなせる技術に留めるべきでは?
労働自体を喜べるしごとに。
世間良し・買い手よし・売り手よし・地球環境良しの四方良しのビジネスを目指そう。購買の従来の評価基準+共感が加わる時代だ。
大手は安心安全思考の市民に合わせたビジネスに着手しつつある。今は『気付いている』わずかな規模の資本・人口の取り組みであるが、将来的には大企業がこの業界に大量投資する可能性がある。精神論だけではその波に飲み込まれ潰されてしまう。
大手にはできないことの一つは、利害関係の輪に入り込み(現場を持つことなど)抜き差しならない状況でのビジネス。頼り頼られる状況の形成。
戦略×情緒でハイブリット型の日本版ソーシャルビジネスを作り上げ、プレイヤーとして活躍し、普及しよう。
※効果的な自己紹介、築地移転問題、リゾート開発などをテーマに個人・グループワークも行いました。
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【感想】
農村にいた頃、地域活性として取り組んだものの失敗したと言えるであろう例を見たことを思い出しました。
自治体が外部からアーティストを呼び数週間のアートイベントを行ったときの住民からの反応は「何だか良くわからない人が来て私たちの地域で何だか良くわかんないことやってる、やめてほしい」
根本的に、イベントの目標が曖昧で一過性の賑やかし程度のものとしてしか捉えていなかった、ということもありますが、こうなってしまった一番の原因は、地域の主要人物とのコミュニケーションが取れていなかったことだと思います。あの人が言うから、あの人がやるなら…農山村ではそういう信頼関係で成り立ってる部分が多々あると感じます。それは論理的に正しい、というよりも、もっと心情的な面で、ちゃんと地域の人とコミュニケーションがとれて、謙虚で、それでいてリーダーシップもある…そんな人柄の面をよく見られています。それが良い方向に働くこともあればそうではないこともありますが…。
ただ、それを知っているか知らないかでアプローチの仕方がかなり変わると思います。
そのアーティストの方のやっていることは面白くて、地域の人と上手くやり取りして継続できれば、良い観光資源になりそうだったのに…勿体無かったなぁと今でも思います。当事者に意識があれば、また、外部者と地域の仲介ができる人がいれば、違う結果になっていたのではと思います。
テーマが戦略×情緒ということで、どちらかに偏らないように考えることは難しいけれど必要なことだ、それを手に入れたら幅広い問題への解決能力が身につくのだろうと思います。表裏、両面を知っておくと、自身がどちらの立場にいても相手をふまえた適切な言動をとることができます。勉強しなく てはいけないことがまだまだたくさんあるなぁと思います。
働く喜びを創造することで、世間に漂う閉塞感のようなものに光が射すのではないでしょうか。いらいらしている人、自ら命を絶つ人を減らすには、社会のため・地球のためになるしごとを選んで行くしかない。本質に触れるしごとは、面白いはず。生活にもろに繋がっていると感じられるはずだから。刹那的な楽しさでモノクロな日々の埋め合わせをするのは、限界があるのではないでしょうか。
技術の進歩をどこまで許容するのか、便利さと引き換えに生きる力を失っていく。
「共感」能力の必要性を強く感じます。物理的に遠く離れた者同士が共感するのは難しい。グローバル化という波が世界に広がるにつれて、共感の欠如が生まれ、悲しみを生み出しているような気がしてもどかしいです。
と、どんどんネガティヴになってきましたが(笑)
私事ですが就職活動の時期でして、どうやって生きていこうか(働いていこうか)まだまだ悩むと思いますが、
良いと思える道を進んで、人生の最後に振り返ってみたら自分の歩いた後の地球はちょっと良くなったかも、そう思えたら良いなぁと思いました。
大介さん、ありがとうございました!

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