藻谷先生の考えは、「里山の暮らしには、収入が低くても水と食料と燃料が手に入る安心感がある。そこには子どもの世代が子育てしやすい環境があるので、地方の過疎化や孫の世代の人口減少を食い止められる可能性がある」というものである。現状を悲観せずに明るい未来を描こうとする姿勢は素晴らしいと思う。
自然と調和した暮らしをはじめると、人々の間に協力関係が広がっていくと期待される。しかしながら苦労して自然と関わる暮らしができたとしても、気が付いたら高齢化のせいで隣人がいなくなり、自分が孤立してしまうのでは困る。だから予め移り住む村の人口動態に関心を持つことには賛成である。人口動態は村や町の持続的発展の指標になるからである。
村や町の持続的発展のためには、環境保全的な暮らしだけでなく、村や町に稼げる仕事をつくることが必要である。例えば村の業者を使って家を建てることや、村の魅力を発見して稼ぎに変えていくことが、稼げる仕事を増やす。そうした活動によって現役世代が村や町に集まってくれば、村に活気が戻り、持続的発展が可能になると考えられる。
藻谷先生は全国の村や町での起業をコンサルティングするお仕事をされているようである。今回は人口動態の話が多かったが、いろいろな村や町の魅力や課題についてもっとお話しを聞かせてもらいたかった。2016.2.15
里山資本主義
結びあう世界
内山先生が述べておられるように、近代は、宗教から政治、経済、社会、技術が切り離されて成立しました。宗教的な倫理観を失ったために、政治的な争い、経済的な争い、社会的な争い、技術的な争いが生じ、暴走しているのが現代です。その結果、世界的に自然破壊が進行し、人々は孤立してしまいました。お金のために忙しく働くことしか知らない私たちは、戦争や貧困に対して無関心になり、幸せな暮らしを顧みる余裕がありません。
しかし手遅れにならない前に勇気を出して、「競争し合う世界」から「協力しあう世界」へ戻らなければならないのです。「結びあう世界」とは「人と人、人と自然が協力し合う世界」のことです。「私は村の人々と自然に守られている」と感じられるような暮らしです。
内山先生は、村暮らしの体験を踏まえて、何でも自己解決してこなければならなかった私たちにとって、「結びあう世界」とは「自分が助けてもらえる世界」だと思えばいいと、優しく言っておられたような気がします。2016.2.9
ワンポイント英会話 No.003
日本人は冗談めかした表現が苦手です。簡単なアイロニ表現を学びましょう。
アイロニ表現は、心の中で思っていることと反対の意味の言葉を使って、少し冗談めかして伝えます。それに対しては冗談めかして答えましょう。
A: We are so pleased that you’ve stayed so long!
こんなに長い間いてくれて、とても嬉しいわ!
B: I’m so happy to hear that, too, Ms. White but I have to leave now.
そういって頂いて嬉しいです、ホワイトさん。でももう帰ります。
A: We had great time. Join us again?
とても楽しかったわ。また来てくれる?
嫌味かどうか確かめるに、直接聞いてみることもできます。
A: We are so pleased that you’ve stayed so long!
B: Are you being sarcastic, Ms. White? (それって嫌味?)
A: Maybe, it’s about time we had dinner. (はい、そろそろ夕食の時間なのです)
ワンポイント英会話 No.002
日本人は相手を傷つける表現が苦手です。簡単な嫌味表現を学びましょう。
彼氏が「どうして僕は君と結婚できないんだろう?」などと言ったら、どうしますか? 彼を慰めますか? それとも思いっきり、バカにしますか?
・慰める場合
A: Why can’t I marry you, Kayoko?
B: Oh, it’s not your fault. (あなたのせいではないわ)
・バカにする場合
A: Why can’t I marry you, Kayoko?
B: Maybe it’s all in your genes. (多分、あなたの遺伝子のせいよ)
一見、「遺伝子のせいだから、あなたのせいではない」と慰めているようでいて、実は相手の能力を絶対的に否定する表現を学びました。
ワンポイント英会話 No.001
日本人は皮肉の入った会話が苦手です。簡単な皮肉表現を覚えましょう。
「おい、マ-シャ、世界はキミを中心に回っているわけじゃないんだよ」と偉そうに相手があなたを批判してきたときに、あなたは何と言い返しますか?
A: Hey, Marsha, the world does not revolve around you,
B: それは悪かったね
思いっきり謙って皮肉を込めていいましょう。
・Excuse ME for living. (生きていて、ごめんなさい)
MEの部分を強く発音します。もちろん
・Excuse ME for breathing. (息をしていて、ごめんなさい)
でも結構です。但し、何十回も練習しないで下さい。悲しくなるから。
甲斐善光寺
甲斐善光寺は永禄元年(1558年)、川中島の合戦に際して信濃善光寺の焼失を恐れた武田信玄が本尊善光寺如来をはじめとした善光寺の仏像・仏具を甲斐に移して創建したことに始まります。
Kai-Zenkouji temple started in 1558 by shogun Shingen Takeda in order to transfer the principal object worship Zenkouji Nyorai statue and Buddhist altar objects from Shinano Zenkouji to Kai-Zenkouji for fear of the attack to Shinano Zenkouji in the battles of Kawanakajima.
武田氏が滅亡した後、本尊は織田信長、徳川家康、豊臣秀吉らのもとを転々としましたが、慶長3年(1598年)に信濃善光寺へ戻されました。
After Takeda family was overthrown, the principal image immigrated from Nobunaga to Hdeyoshi and Ieyasu. Finally it was returned to Shinano-Zenkouji in 1598.
甲斐善光寺の山門と本堂は江戸時代中頃に大火で焼失してしまいましたが、ほどなく山門が、続いて本堂も再建されました。昭和に入ってからも災害に遭い、大規模修繕がなされて今日に至っています。
Sanmon gate and the main building of Kai Zenkouji temple were burned down at the middle of Edo period. It was not long before they were reconstructed but they were damaged in Showa period again and repaired in large scale.
甲斐善光寺の山門は朱塗りの楼門(2階建ての門)で、両脇には仁王像が祀られています。門の2階部分には手すりの付いた板廊下がめぐらされ、堂々たる姿で参拝に訪れた人々を出迎えます。
This sanmon gate of Kai Zenkouji is a vermilion-lacquered two-story gate called Romon gate and Niouzou statues are enshrined on both sides. They welcome worshippers with solemn dignity.
山門をくぐって正面に見えるのが、山門とともに国の重要文化財に指定されている金堂(本堂)です。金堂の中陣天井には巨大な龍が二匹描かれています。その下で手を叩くと音が反響して龍の鳴き声のように聞こえるということです。甲斐善光寺の鳴き龍は日本一の規模ともいわれます。
After entering Sanmon gate, you can see the main temple building, Kondo designated as an important cultural property as well as Sanmon gate. Huge two dragons are drawn on the ceiling of Kondo’s central chamber. You can hear the echoes of your clapping as cries of dragons. The scale of cries is said to be one the largest in Japan.
また、甲斐善光寺では信濃善光寺と同様に⌈お戒壇巡り⌋を体験することができます。金堂(本堂)下の真っ暗な通路を進んで鍵に触れ、御本尊様と結縁を果たしましょう。
境内に建てられた宝物館では、木造阿弥陀三尊像をはじめ源実朝像など数多くの貴重な文化財が展示されています。
And you can experience the migration of ordination halls in Kai Zenkouji temple as well as Shinano Zenkouji temple. Let’s make a karmic connection with Buddhism by touching the key at the end of the dark hall way under the Kondo. You can also see other exhibitions such as Wooden Amida Sanson statue, Sanetomo Mminamoto statue and other precious cultural properties in Homotukan musium.